技能実習制度について
私の仕事の専門である、技能実習制度についてまとめてみたいと思います。
正式には「外国人技能実習制度」といいます。
この制度は、発展途上国の人が日本で技能・知識等を学び持ち帰ってもらって自国に役立ててもらうため、1993年に始まりました。
対象職種は製造業や建設など82種で、在留期間は2017年までは最長3年でしたが、現在は5年に延びています。
実習生を受け入れるためには、現地で実習生を選考して日本に送り出し、企業に受け入れるまでの段階があります。
この体制によって「団体監理型」と「企業単独型」の2つのタイプがあります。
団体監理型は、官庁から許可を受けた非営利団体が実習生を受けいれて傘下企業で技能実習を行う方式です。
企業単独型は、日本の企業が海外の現地法人などから直接実習生を受け入れる方式です。
海外に現地法人がある規模の大きい企業に限られることになります。
私は両方での就業経験があります。
私の経験では、団体監理型で来日する実習生はみんな真面目でした。
現地の送り出し機関が半年間みっちり教育するので、日本語をある程度話せるようになって来日してきます。
彼らは日本円で50万円以上の手数料を借金で払って来ているので、みんな返済のために必死なのです。
それに企業単独型は実習生の質が低く、日本語が全く話せないまま来日してきている実習生が多くいました。
それでも、社員と同じ独身寮を提供され、賃金などの労働条件も団体監理型の実習生と比べて恵まれていました。
最近、技能実習制度に対するマスコミで指摘されることが多くなっています。中間搾取や労働環境の問題があるのは事実です。
私が団体監理型で働いていたときにも、失踪する実習生がいました。
受け入れ企業に対する実習生の立場はどうしても弱くなってしまいます。
そして私が面接のために現地に訪れたときには、美味しいものを食べさせてもらい、観光案内など接待を受けることもありました。
マスコミが指摘するように、制度が始まったときの目的は建前になってしまい、どこの企業も不足する労働力を補うための制度利用になっています。
それでも、実習生が途絶えないのは、仕事がない途上国の若者にとっては仕事を得る貴重な機会だからです。
解決するためには途上国が、今の中国のように、経済力をつけるしかないのだと思います。